
| 「わたしたちは逆風をものともしません」 市川 牧人牧師 彼らがそれを持って来ると、イエスは、「これは、だれの肖像と銘か」と言われた。(マルコによる福音書12章16節) イエスさまがファリサイ派との問答の中で注目したのは、銀貨に刻まれている刻印でした。刻印はその銀貨が誰の所有物であるかを示します。ゆえに、イエスさまは皇帝の肖像が刻まれている銀貨が皇帝に返されることは当たり前であると語ります。重要なのは、イエスさまがファリサイ派たちに向かって最後に語った「神のものは神に返しなさい」という言葉です。ここでいう「神のもの」とは何なのでしょうか。それは私たち「人間」です。イエスさまは、ファリサイ派たちに、“神のかたち”(創世記1:26)が刻印された“自分自身”を神に返すことを命じたのです。自分自身を捧げることに比べれば、コインをだれに返すかなど大した問題ではなかったのです。イエスさまにしか答えることのできない知恵にあふれた返答に、ファリサイ派たちは公衆の面前で恥をかくこととなりました。私たち人間は“神のかたち”が確かに刻まれています。それは神の宝物であることのしるしです。そして、それは、クリスチャンであるか否か、バプテスマを受けているか否か、ユダヤ人か否か、自国民か否か、は関係がありません。この地上に生を受けた過去・現在・未来を生きるすべての人間は神の最上の宝なのです。そうであるならば、現在世界中で当然のように行われている武力による現状変更や核兵器による抑止力は容認されるはずがありません。人間を傷つけ殺戮する暴力に否を突き付けるのが「平和の君」(イザヤ9:5)であられるイエス・キリストに従う生き方ではなのです。 |