巻頭言
2004年1月


2004年1月4日

新年を迎えて−「伝道と勝利月間」

牧師 犬塚 修

『神は言われる。終わりの時に、わたしの霊をすべての人に注ぐ。すると、あなたたちの息子と娘は預言し、 若者は幻を見、老人は夢を見る。 使徒言行録2:17

今年、私たちは、どのような歩みを続けたならば良いのでしょうか。底知れない程の暗い出来事ばかりが起こる 昨今です。私たちはどうしても暗い気分に襲われそうになりますが、このような悪しき時代であるからこそ、主を信 じる者は明るい幻と夢を見る事が大切です。人生に夢を持てないならば、絶望感の奴隷になり、暗い心の状態 になってしまいます。「若者は幻を見、老人は夢を見る」とあります。夢を追求するならば、そこに変化が生まれ、 また不安や心配もつきまとうかもしれません。しかし、これらのものは私たちが成長している証しです。将来に対し ての恐れや不安に屈するのではなく、むしろ、信仰によって克服しなければなりません。自分が弱く無力の者と 悟っても、本当の助け主であり、全能の神が共におられる事を確信して、コツコツと小さな努力を積み重ねまし ょう。勝利をおさめる人に共通する事は、夢の確かさと比例して、地道な忍耐力と決してあきらめない不屈さが ある点です。確かに、思い通りにならない現実に呆然となり、ストレスを感じ、深く落ち込む時があるかもしれま せん。しかし、小さなことを黙々とやり遂げる事ならば、最後は勝利を得ます。これはこの世での成功の事を言 っているのではありません。天に宝を積む行いに励む事です。人生は山あり谷ありです。辛い体験をする事もあ るでしょう。しかし、信仰に立って、目標を掲げ、前に向かって突き進ましょう。「わたし自身は既に捕らえたとは 思っていません。なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、神がキリスト・イエス によって上へ召して、お与えになる賞を得るために、目標を目指してひたすら走ることです。」(フィリピ3:12〜14)



2004年1月11日

「スチュワードシップ月間の中で」

牧師 犬塚 修

『こういうわけですから、人はわたしたちをキリストに仕える者、神の秘められた計画をゆだねられた管理者と考えるべきです。』 使徒言行録2:17

 今年、主は私たち一人一人に、豊かな祝福の実を結ばせようとしておられることは間違いないことです。親は愛する子供の幸福を望み、自分を犠牲にしてまでも、 どんな事でもしてあげたいと願うものです。ましてや、御父は、永遠の愛をもって、私たちを愛し慈しまれます。そのような御父の愛に応じて、 子供である私たちが心がけたいことは、隠された罪やとがとの分離です。もし、幼い私たちが泥だらけで遊んでいたとしましょう。突然、 大好きな父親が長い出張から帰ってきたなら、すぐに駆けて行き「お父さん!」と抱きつこうとするでしょう。しかし、父は慌ててさえぎり 「風呂場で手足を洗ってきなさい」と注意するでしょう。愛していても、汚れをそのままにしておくならば、 父のきれいな洋服は泥まみれになるからです。確かに罪はイエス様を信じることで、完全に洗い清められます。しかし、一度救われた後も、 また弱さのゆえに罪を犯す時があります。その場合、すぐに悔い改め、汚れを洗い清める事、それを悔い改めといいます。次に大切な事は、救われた喜びを基として、 忠実な生き方を主にささげる事です。これはスチュワ−ド、スチュワ−デスとしての生き方です。すなわち、忠実なしもべとなることです。元旦の朝に与えられたみ言葉は 「あなたたちはそれゆえ、この契約の言葉を忠実に守りなさい。そうすれば、あなたたちのすることはすべて成功する」(申命記29:8) でした。 「契約の言葉」とはみ言葉のことです。私たちに要求されるのはこのみ言葉に 従う忠実さです。私たちは恵みの管理者でもあります。忠実さとは礼拝をささげ、日々、聖書を読み、熱心に祈り、祈祷会を重んじ、十一献金をささげ、 常に伝道に励む事などです。神の子としての喜びと感謝、また、しもべしての忠実さが自動車の両輪のようにスム−ズに回転する時、主の祝福が今年、 豊かに増し加わっていくのです。



2004年1月18日

「スチュワ−ドシップの精神に生きる-1」

牧師 犬塚 修

『あなたたちはそれゆえ、この契約の言葉を忠実に守りなさい。そうすれば、あなたたちのすることはすべて成功する。』 申命記29:8

主は私たち一人一人と恵みの契約を結ぼうとされています。「あなたは私に忠実に従うか?」と尋ねられます。その呼びかけに応えて、主と契りを結び、固く契約を守ること を誓うならば、主は私たちを祝福で満たされます。しかし、主の差し出された御手を振り払い、高ぶって自分の思う通りに生きようとするならば、それはみ心に背く罪の行為 になるのです。私たちが契約を守る事を願うならば、どのような応答をする事が求められるのでしょうか。二週にわたって共に学んでいきましょう。小羊会で「5つの約束」 というものがあります。この約束は、すべての年齢層においても適用できる真理です。

1 礼拝を守る-------多忙を極める現代社会の中で、礼拝を守る事は、決して易しくはなく、むしろ困難な事と言えるでしょう。心を定めて多くの障害を乗り越えつつ、 神礼拝を遵守する行為は、光輝に満ちた最高の奉仕の業です。17世紀、英国において信教の自由を奪われた清教徒たちは、命がけで、大西洋の荒波を乗り越え、新大陸に 向かって船出しました。その理由はただ一つ、真の礼拝を真の神にささげるためでした。確かに礼拝をささげる事は、人間にとって、尊厳と歓喜に満ちた命がけの行為なの です。

2 聖書を読む--------毎日、ファミリ−聖書日課に従って、み言を読む事は、心の成長のために不可欠です。もし、み言が私たちの心に宿らないならば、私たちはこの世にあって、 地に捨てられた無用な塩、消え果てた燃えさしになる事でしょう。主はみ言の中にご自身を啓示されました。主と出会う日々は、喜びに満ちていますが、み言との出会いでも あるのです。荒野を旅したイスラエル人は、毎日、天から降ってきたマナによって、40年を祝福の内に過ごしました。厳しい荒野にて、奇跡的に生き延び得たのはひたすら マナを求めたからでした。まさにみ言は砂漠で見出すオアシスのようです。



2004年1月25日

「スチュワ−ドシップの精神に生きる-2 」

牧師 犬塚 修

『あなたたちはそれゆえ、この契約の言葉を忠実に守りなさい。そうすれば、あなたたちのすることはすべて成功する。』 申命記29:8

「成功する」とは魅力な約束です。この「成功」はこの世におけるサクセス・スト−リ−(成功物語)とは異なるものと思います。 たとえば、音楽家ヘンデルは当時、世間的に見れば、肉体的ハンディや社会的不遇の中に置かれていましたが、神に対する信仰と感謝と平安は 溢れ出て、魂の叫びは不朽の名曲となって結実していきました。彼は人生の成功者の一人と信じます。ですから、成功とは「自分の思い通りになる」 というよりも「主の聖なるご計画が、信じている私の人生に成就する」という意味にとらえる事が大切と信じます。 さて、先週に続き「スチュワ−ドシップの道」について共に学びましょう。

3 祈りを大切にする---祈りは主との対話です。「主よ、私はどうしたら良いのでしょうか?」と問いかける時、 主は親しくお声をかけられます。それは、み言を通しても与えられます。確かに聖書を読む事と祈りは連動しています。嵐のような混乱と 無秩序の中にあっても、忍耐強く祈り続けると、そこに輝かしい神の業が始まります。祈りは世界を変え、人生を変えるのです。 祈祷会が祝福されている教会は神の奇跡を体験します。

4 伝道する----伝道は私たちの日頃の生活を通してなされます。世界中の苦しむ人々、また隣人に対して神の愛を伝える事は何とすばらしい 愛の実践でしょうか。苦しんでいる人にイエス様のことを伝える時、私たちの最高の奉仕を捧げているのです。

5 十一献金をささげる---私たちは毎月、精一杯の献金を主にささげます。 それは喜びと感謝の業です。献金は常に豊かな恵みが与えられている事への感謝の信仰告白です。 また、私たちが今、持っているものは全て主から預けられたものです。故に、主のものを喜んで、お返しするのです。 これは自己防御心、欲心、利己主義から解放してくれます。「私のものは私のものではなく、すべて主のもの」という真理に生きる事です。


TOP